サウジアラビアの「ビジョン2030」

サウジアラビアの「ビジョン2030」

 

 これを読んだときに「あ、これは凄い」「世界が変わり始める。」と思った。

 米国株に投資を始めてから色々と記事を書く様になった。

 世界を見ると「あ~この人たち凄いな~」と思える人が一杯いる。

 例えばイエレン議長、利上げで経済の減速を招かない様に市場と対話しながら利上げ

を進める手腕は本当に凄い。どこかの国みたいに、国の銀行がETFを買って株価を上げ

たり、支えたりもしないし“異次元”とか子どもが漫画で言う様な事も言わない・・愚痴

は置いといて。

 先々のことを考えて、実行に移していこうとしている所が凄い。

 

 「ビジョン 2030」ご存知の方も多いと思うが、備忘録の為に残しておく。

今は1017年だから13年後になる。そのときは、どんな世界になってるのだろう。

 

サウジ元石油相ヤマニ氏

 石油に代わって主役になるのは何ですか。
 「太陽光や風力エネルギーがより実用的になっており、原子力発電も増加している。なかでも最も影響があるのは水素エネルギーだ。ハイブリッド技術やバイオ燃料は石油の消費量を減らすだけだが、(燃料電池などの)水素エネルギーは石油を不要にする。水素エネルギーが実用化されたとき、石油の時代は終わる。21世紀はまだ始まったばかりだが、石油に代わる新エネルギーの世紀と呼ばれるようになるだろう」

  水素エネルギーへの転換はいつになりますか。
 「それは分からない。だが近い将来、転換は必ず来る。かつて石油の影響が大きいときに『ピーク・オイル論』がもてはやされたが、あれは政治的につくられた神話でしかない。原油はまだまだ地下に眠っているし、コストをかけて新技術を使えば採掘できる。だが、時代は技術で変わる。石器時代は石がなくなったから終わったのではない。(青銅器や鉄など)石器に代わる新しい技術が生まれたから終わった。石油も同じだ」

  世界の秩序は大きく変わるでしょうか。
 「産油国の存在感が低下するのは間違いない。多くの産油国原油が国家収入のほとんどだ。その収入源がなくなったときの準備を進めているとは思えない。特にサウジアラビアなど中東ではその影響が顕著だろう。政府が出資する中東のソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)も資金力が低下し、力を失う。米国なども中東への興味をなくし、イラクの復興は進まないかもしれない。イスラエルパレスチナ問題をはじめ、中東には火種がある。テロなどの問題もある。これらは世界的な課題だ」

 

また、日経ビジネスオンライン 2017年3月27日(月)

サウジが恐れるのは「石油の枯渇」ではない サルマン国王が46年ぶり訪日

の記事の中の次の内容

 

サウジのシェア戦略

 伝統的に、サウジ当局者が「シェア」を意識する際には、3つの局面がある。

 第一に、OPEC内における自国のシェア確保である。80年代前半には、サウジは「スイングプロデューサー」として、単独でOPEC全体の減産を引き受けた。こうした事態を回避することである。今回は、イランの経済制裁解除による増産分の減産をサウジ単独ではなく加盟各国で分担するということであろう。

 第二に、石油市場におけるOPEC原油のシェア確保である。今回のシェールオイルへの対抗は、これに当たる。

 第三に、エネルギー市場における石油シェアの確保である。80年代においては、省エネと石油代替エネルギーへの対抗が課題となった。今回はこれに加えて、パリ協定発効など地球温暖化対策の推進への対抗も考えられる。化石燃料関連投資を回避する「ダイインベストメント」という考え方まで出てきた。国際エネルギー機関(IEA)の「世界エネルギー展望」(2016年11月)によれば、電気自動車の普及が進めば、2030年代には石油需要のピークを迎えるとする見方もある。